導入事例
消防事務の標準化と効率化を行い、より高度で魅力的な行政サービスを市民の皆様へ提供したい
導入目的 | 消防事務の標準化と効率化 |
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課題 | 消防事務の属人化 |
効果 | 標準マニュアルの作成により、不要な申請数を約80%削減 |
基本情報
取材対象者:米田優さま
所属部署 :岡崎市役所 財務部 行政経営課 行政改革係 ・ 主事
業務内容 :行財政改革の推進
導入前の課題・ニーズ
岡崎市では「岡崎市行財政改革大綱」にて「スマートでスリムな行政運営の確立」の実現を掲げています。具体的には市の経営資源である「ヒト・モノ・カネ・時間」を「人間でなければ・行政でなければ・市職員でなければできない分野」に集中的に投資し、より高度で魅力的な行政サービスを市民へ提供することを目指しています。
火災・救急・災害への対応といった「市職員でなければできない分野」を担う消防職員は、届出・申請手続きの事務処理や立入検査に伴う書類作成など、多くの内部事務を抱えています。内部事務に対して苦手意識やストレスを感じる職員も多くいました。
導入の決め手
火災・救急・災害への対応といった消防職員の本来業務に専念できる体制を作ることが、高度で魅力的な行政サービスの提供に直結すると判断しました。そのためには消防職員の事務負担を軽減することが必要だと考え、消防本部での導入を決定しました。
導入後に得られた効果
今回業務改善に取り組んだ消防課では、消防車両の異常・不具合に関する不要な問合せや申請が多く、事務処理の負担も大きくなっていました。KAIZEN FARMを利用して業務手順を棚卸し、業務フローを可視化した結果、車両の異常・不具合発生時の判断基準や対応フローが確立されていないことがボトルネックであると分かりました。
ボトルネックを解消するため、Knowledge Connectで判断基準や対応フローを明確にしたマニュアルを作成しました。その結果、不要な申請数が約80%削減、元々発生していた軽微な事象に関する問い合わせも0件となり、従来の対応時間を年間で約45時間減少する見込み効果を得られました。
導入時〜現在に至るまでの使用感
導入時に業務を担当していた職員は、マニュアル化を通じて、業務の優先順位が付けやすくなったと話していました。業務工程そのものを見直し、業務効率化と業務可視化の両方の改善効果を生み出すことができたと感じています。
4月から新しく担当となった職員は、この業務に関して全くの初心者でしたが、マニュアルがあることでスムーズに引継ぎを行うことができ、即戦力になりました。異動先の前任者に問い合わせてしまう・・・という「引継ぎあるある」も回避できたそうです。
業務標準化における今後の想定課題
今後、業務標準化が進むにつれて、手続きのプロセスのみならず、ベースとなるシステムの運用方法も課題になってくるかと思います。新しいソフトやアプリが導入された際にも、市民の皆様による操作や、職員によるデータ管理について効率化・マニュアル化の必要が出てくることが想定されます。
また、全国的なスタンダードの中に、自治体独自の取り組みをどのような形で組み込み、手順化していくかについても課題になるものと思われます。
今後の取り組み・展望
今回の業務改善の取り組みで得たノウハウを庁内へ横展開させ、職員一丸となって「スマートでスリムな行政運営の確立」を実現させたいと考えています。また可能であれば色々な自治体の皆様と業務フローを自治体間比較し、ベストプラクティス(最善の方法)を発見するといった取り組みをやってみたいと考えています。
会社名 | 岡崎市役所 |
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所在地 | 愛知県岡崎市十王町2丁目9 |
URL | https://www.city.okazaki.lg.jp/ |
事業内容 | 行政機関 |