導入事例

基本情報

取材対象者：岩郷さま（マシナリー事業 事業企画部）、佐藤さま（マシナリー事業 産業機器営業部）
業務内容：産業機器事業の計画・戦略立案と実行推進

導入前の課題・ニーズ

工作機械の生産工場をインド南部のベンガルール市近郊に建設することになり、サプライチェーンの一連の流れを現地採用スタッフのための教育ツールとして落とし込むことを始めました。ただ既に稼働している日本工場や中国工場の生産規模とは異なるため、そのままノウハウを流用することは難しい状況でした。さらに、日本の製造は多くの作業者が関与し、さらにITも駆使したシステマチックな製造プロセスとなっており、規模の小さいインド工場では初期投資を最小限に抑える必要があったため、生産開始にかかる人数やシステムへの投資は必要最低限にすることも課題でした。
工場稼働に必要な業務プロセスは日本もインドも同じですが、日本の製造プロセスのやり方をそのままインドへ展開してもインド工場のリソースでは対応が困難であることは明白で、自社工作機械の製造活動を初めて行うナショナルスタッフへ教育するためには、日本の製造プロセスをベースに原理原則を押さえた上で、インドの環境、リソースに合わせた製造活動のプロセスの可視化が必要でした。インド工場では全てのスタッフがブラザー製品を作ったことがないこともあり、原理原則を理解してもらうことはマスト条件。品質を担保できる前提の教育ツールとは？にかなり頭を悩ませました。

導入の決め手

KAIZEN FARMを導入しようと思った一番の決め手は、生産開始までの時間がない中で、製造活動のプロセスの可視化を早く、また効率的にできるという点でした。さらに、いままでそれぞれの部署で乱立していたマニュアルや教育ツールを一元管理できるのも導入ポイントの一つです。KAIZEN FARMは業務のタスクや手順を棚卸しするフォーマットが因数分解されているので、情報を記入すればワンクリックで電子マニュアルが生成できる。今までマニュアル一つ作るのも時間をかなり要していたので助かりました。
あとは、（どの製造業も抱えている課題だと思いますが）ベテランスタッフのノウハウを若手に継承するために可視化したいとずっと思っていましたが、なかなか自分の考えとフィットするツールがなかった。KAIZEN FARMは“頭の中にあるもの”を整理するのにも向いていると思いました。
あとは、業務のタスクや手順を棚卸しし整理する際のシイエム・シイの皆さんの伴走支援ですね。ヒアリングによって私たちから情報を聞き出してくれて、その情報を単語の粒度を合わせながら整理していく手法はかなり助かりました。内製ではなかなか難しい部分をちゃんと理解してくれて、その部分を手厚くサポートいただきました。

今後の取り組み・展望

今回のインド工場施策の進め方を応用して、国内営業部のベテランのノウハウを可視化＆継承にチャレンジしたいですね。
営業部門も職歴や経験値、個人の素養によって力量は異なると思いますが、営業全員が学ぶべき基本や原理原則はあると思います。その部分を集中的にKAIZEN FARMに棚卸しして標準化した後に、共通の教育ツールとして活用したいですね。

事業企画部門としては、今回KAIZEN FARMにインプットした情報やタスクをどう継続的にアップデートしていくかが大切だと思っています。業務内容に変更があった際にどのタイミングでKAIZEN FARMに登録するか、このあたりは現場のムリの無い範囲で対応するための方法を協議ですね。常に高い品質を保った状態で標準化でしつづけることが今後の目標です。マニュアルと現場の業務が常に改善できるように、事業企画の役割として見守っていきます。